新型コロナとの戦いはいつ終わるのか?


自粛や感染への気づかいで、
ストレスもドンドン増えますね。

 

 

いったい終わりはいつ?

 

 

数か月?1年?もっと?

 

 

人は出口の見えないトンネルに入ると
不安や恐れが無意識に増えていきます。

 

 

この感染について科学的に
見る知識があれば、自分で
その出口を見通すことができます。

難しいかもしれませんが、
ざっくりと分かれば大丈夫です。

 

 

キーワードは、
1)基本再生産数
2)実効再生産数
3)集団免疫率

 

 

 

順を追ってみてみましょう。

 

 

1)基本再生産数とは

 

 

「1人の感染者が何人に直接感染させるか」

 

その理論値を計算した値の平均。

 

 

WHOによると、新型コロナの場合
暫定的に1.4~2.5という値にしている。
(ちなみにインフルエンザは2~3です)

 

2)実行再生産数とは

 

 

急に注目されることとなったこの用語「実効再生産数」。
ある一定期間に1人が直接何人に感染させたかを検証した結果の数値。

 

 

国や個人が対策をした結果が数値に出ますので、
この実効再生産数の数値によって直近の
感染状況がわかるというものです。

 

 

この実効再生産数が1以下になれば収束に向かっており、
1以上は拡大の状態になっているのです。

 

 

たとえば、今日5月6日時点で分っているのは、
全国平均での実行再生産数は0.7です。

 

 

感染者1000人とした場合、700人に感染する。

その700人は490人に感染させる・・・

 

 

単純計算では30%ずつ減っていきます。

 

先ほども言いましたが、これはあくまで、
国や個人などが対策をして感染リスクを減らした場合です。

 

 

もし、気を緩めて、50%の人が何も対策をしないと
一気に値は1を超えて拡大してしまいます。

 

では気を緩めても感染拡大に
ならないようにするにはどうすれば良いのか。

 

 

3)集団免疫率

 

 

多くの人がこのウイルスの免疫を持つことが
実は最終の出口となっているのです。

 

 

感染しても発病しない状態にすることが
この新型コロナとの終着点です。

 

 

専門家などが「新型コロナでは、
人口の6~7割が感染するまで感染拡大は終わらない」
と話すのも、集団免疫率が根拠となっています。

 

 

インフルエンザもワクチンによる予防接種を
行っていますよね。これは科学的にみると、
わざとインフルエンザ菌を体内に入れ、
免疫つまり抗体を作っているのです。

 

 

現時点で新型コロナウイルスに
このワクチンはなく、実際に感染するしか
抗体を作ることができません。

 

 

その場合、基本再生産数を2.5とした場合、
人口の60%が感染しないと完全に
収束に向かわないことが理論上分ってきました。

 

 

なぜ政府は実行再生産数を
0.5以下にすると言っているのか?

 

 

これは、医療崩壊と第2波、第3波に備えるには
感染者(自覚症状なしを含む)が2人いても
1人にしか移らない状況にする必要があるからです。

 

 

難しい計算は省きますが、医療体制、病床数に加え、
潜伏期間が長いのと、自覚症状のない人が一定数いる
ということを考慮した結果だと思ってください。

 

 

実行再生産数を0.5以下にする!

 

 

つまり感染防止策の徹底ができないと
日常の生活に戻せないのです。

 

★集団免疫率と新型コロナについて詳しく知りたい方はコチラ

大阪大学元総長・平野俊夫教授のレポート(3月)です。

   ★

4)まとめ

 

①新型コロナウイルスによる行動制限は
実行再生産数が0.5以下で解除となる。

 

 

②人口の60%以上が感染することで、
インフルエンザと同じかそれ以下の
扱いに代わる。

 

 

その期間は、

 

 

①の場合、日本全国で達成するには
潜伏期間2週間×3=6週間程度必要。

なので、5月末日まで緊急事態宣言が延長されました。

 

②の場合、ワクチン開発がカギですが

数年と言われています。

 

長い付き合いになりそうです・・・